ネット上などでもよく「工業高校から大企業へ就職できたら勝ち組」なんて話を聞くことがあると思います。
それには賛否両論あるのですが、実際はどうなのでしょうか?
この記事では、「大卒で同じ会社に入った場合との比較」や「工業高校から大企業へ就職するための方法」などをご紹介していきます。
工業高校で勝ち組になりたいと野望を抱いている皆さんはぜひ読んでみてくださいね。
福利厚生は同じ会社だと高卒も大卒も同じ
仕事をするにあたって「福利厚生」という言葉は必ず聞く言葉です。
現在中高生の人にとっては「聞いたことはあるけれどいまいち意味がわからない」と思う言葉で、内容を知っていても実際に働いて福利厚生の恩恵を受けないとそのありがたさや、物足りなさを感じられないでしょう。
福利厚生とは、簡単に言えば、働く上でその会社が働く人に対して給料以外の面で行うサービスです。
社員がより働き甲斐を感じ、ストレスなく働ける環境づくりに影響します。
そのため就職先を探す人の多くは、その会社が自分に対してどのように得のあることをしてくれるかを調べているのです。
福利厚生でよく聞かれるのは通勤費の補助と「保険」です。
特に社会保険は働く人にとって欠かせないものです。
病院にかかる際に国が医療費を保証してくれる医療保険や、退職後の収入を保障してくれる厚生年金、仕事中にケガなど身体に影響を及ぼした場合の労働者災害補償保険、いわゆる「労災」も福利厚生の一環です。
最近では本人に直接関係のある福利厚生を行うことがトレンドとなっている一面もあります。
例えば社内食堂やカフェであったり、社員がくつろげるスペースを提供するというのも福利厚生の一つなのです。
一部では社内での部活動や社員寮、住宅、子育て支援、社員旅行や褒賞などにも力を入れており、社員同士が親睦を深めて業務により励むことができる環境づくりを行っています。
こういった福利厚生は正社員には均等に付与されるので、大卒であっても高卒であっても同じ会社で同じ立場として入社すれば、福利厚生に違いは出ることはありません。
「社員食堂を使用できるのは大卒社員だけ」などと言っている会社は耳にしませんし、実際そんな会社があれば問題になってしまいますからね。
同年代の高卒より給料が良い
工業高校から大企業へ就職した場合、当然ながら中小企業に就職するよりも高い賃金を得ることができるのですが、大企業が高い給与を払えるのはきちんとした理由があります。
まず大企業であれば過度な宣伝や募集活動をすることなく就職希望者が集まりますので、宣伝費を中小企業より抑えることができます。
宣伝費は一般の人が思うよりもかなりコストがかかってしまいますので、会社としては宣伝費を削ることができれば大きな得になるのです。
また、大企業はその名の通り多くの人が認知している企業ですので、その収益も並外れています。
その利益を継続させるためにも給与面で社員のモチベーションを保たなければいけません。
いくらいい会社でも働いている人が生活できないほどの給与では割に合わないと言って辞めてしまいますし、働く人が少なくなれば会社は成り立ちません。
リストラや倒産のリスクが低い
大企業はある程度の経営力を持っており、多少のトラブルが発生したとしても取り戻せる能力を備えています。
これまで日本を代表する大企業が何らかのトラブルを起こして問題になったこともありますが、ほとんどの会社は倒産せず持ち直しています。
これを見ても、大企業は簡単に崩れるようなものではない安定した会社であることがわかりますね。
そんな会社に就職できれば基本的に倒産して路頭に迷うリスクも少ないですし、突然リストラされる可能性も低くなるのです。
長らく就職難・転職難と言われている現代で、これほど安定した会社で働けるということは「勝ち組」と言っても過言ではないでしょう。
大企業で働いていると転職にも強い
大企業で働いた経験は、何らかの事情で転職の必要に迫られた場合にも活用できます。
家庭の事情や自分の都合で退職を余儀なくされた場合、その後にはまたどこかの会社へ就職する必要があります。
その時に履歴書には「大企業で働いていた旨」を記載することができます。
面接時には大企業を退職した理由を問われますが、退職理由よりも大企業に所属できる能力があるということは多いに評価されるでしょう。
高卒で就職した場合、転職する時にはそれが不利になることもありますが、大企業に在籍していた経験があるということは他の会社よりも大きなメリットになるのです。
特に前職で学んだことや成功したプロジェクトがあればそれをセールスポイントにして他の大企業に転職できる可能性も高いのです。
工業高校から大企業へ就職するためにはどうしたらいい?
工業高校に進学すれば誰でも大企業へ就職することができるわけではありません。
大企業はそれなりの能力を必要とするので普通の学力では難しいでしょう。
基本的に高校の就職は、その生徒の成績によって会社があっせんされますので、いくら希望してもその人の成績に応じていない企業を受けることはできないのです。
それでは具体的に大企業へ就職するための方法をご紹介していきます。
基礎学力を上げる
工業高校は普通科の高校に比べて学力が低くても入学できるというメリットがあり、在学中も同じく高い学力を求められることはほとんどありません。
しかし、大企業へ就職することを希望している場合は1年生の頃から高い成績を維持し続ける必要があります。
進学校レベルまでとはいかずとも、一般レベルでは勉強ができる人であれば工業高校で高い成績を維持することは特に難しくはありません。
また、部活動などの成績も加算されますので、できるだけ部活動に参加することをおすすめします。
さらに出席日数や素行なども本人の評価に繋がりますので、どんなに成績がよくても普段の行いが悪いとマイナスポイントになることを心に刻んでおきましょう。
特に皆勤賞で成績優秀となれば企業へのアピールポイントが増えるので、大企業への就職にかなり有利となります。
どんな企業を選べばいい?
大企業と一口に言っても日本には認知度の高い大企業がさまざまなジャンルで存在します。
自動車会社などの製造系からIT企業などの技術系、飲食チェーン企業などの食品系、ホテル業などのサービス系に至るまで選択肢は豊富です。
しかし、食品系やサービス系などは高い学力のある人材を求めているので、大卒のみの募集となっていることがほとんどです。
一方製造系や技術系は工業高校で培った専門分野を活用できるため、工業高校から行ける大企業は製造系か技術系に絞られます。
特に自動車製造系や製紙会社、電子工学の会社などは優秀な若者を求めているので狙い目です。
高い競争率に負けないようにしよう
日本全国には工業高校が多くありますので、やはり大企業への就職を希望する人は多数います。
そのため競争率はかなり高いものになっています。
工業高校といえども全国的に見れば偏差値のランクがあります。
もしかすると自分の通っている学校よりも高い偏差値の学校からも応募者がいるかもしれません。
そんな時ライバルに差を付けるのはやはり個人の成績や素行です。
企業からすれば、より会社に有益となる人物を採用するので、まずは個人評価でアピールし、さらに面接でその会社で働きたいという意欲を存分に見せる事が重要です。
特に面接の際には、ありきたりな返答だと普通の人物という評価が下されてしまいます。
普通ではないアピールの仕方も参考書などを見て身につけておきましょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。