高校の入学試験の面接は、どれだけ練習や対策をしてもやっぱり緊張するものです。
高校の面接が「人生で初めての面接」という人がほとんどですから、緊張するのも当然です。
この記事は、工業高校に入学を志望する学生に向けて、
機械科出身の僕が「最低限対策しておくべき質問」についてまとめてみました。
面接の質問に対して、良い答え方が分からない人のために、答え方の例文も一緒に書いていきます。
「工業高校の面接は、何を質問されるんだろう?」
「質問の答え方が知りたい!」
と考えている学生は、ぜひ参考にしてみてください。
志望動機
すべての高校の面接で、必ずと言っていいほど志望動機は聞かれます。
特に工業高校は、専門的な知識や技術を学ぶ学校なので、志望動機がはっきりしていないといけません。
つまり、
「なぜ工業高校を志望するのか」
「なぜ工業高校でなければならないのか」
これが志望動機を考える上で一番大切なポイントになります。
では、「志望動機って具体的に何を書けばいいの?」と悩むと思うので、いくつか例文を出しますね。
例文①
私の父親は溶接に関係する仕事をしており、父親から仕事の話を聞いているうちに、私も将来工業に関する仕事をしたいと考えるようになりました。
そのため、貴校で専門的な知識を学び、将来に役立てたいと思い志望しました。
例文②
私は幼い頃からものづくりが好きで、自動車や船の構造にとても興味がありました。
将来は機械設計者として、地域のものづくりを支えることができる人材になりたいと考え、工業に関わる知識を学ぶことができる貴校を志望しました。
例文③
私は、早く社会に貢献できる人材になりたいので、高校卒業後は就職を考えており、就職に強い実績がある貴校を志望しました。
貴校に入学後は、一秒でも早く社会に貢献できるよう、資格取得に励みたいと考えています。
長所・短所
高校の面接では、長所、短所について聞かれることが多いです。
長所や短所がスムーズに答えられるということは、
「自分のことをよく理解できていて、自己分析能力がある人」
と面接官は感じます。
反対に、自分の長所、短所について言葉が詰まるようでは面接官に
「自分のことすら理解できていない人」
と思われてしまいます。
高校面接は、面接官に自分をアピールする場です。
物怖じせず、はっきりと答えられるようにしておきましょう。
自分の長所、短所の答える内容ですが、長所は長めに、短所は短めにまとめましょう。
また、短所のあとに、短所を改善するために頑張っていることを入れることがベストです。
分かりやすいように、例文を出しておきますね。
例文①
「私の長所は、リーダーシップがとれることです。
私は中学時代サッカー部でキャプテンをしており、試合中はチームメイトに声をかけ、鼓舞していました。
反対にこれは自分の短所でもあります。
自分の信念が強いために、人の意見を聞き入れることができませんでした。
高校では、協調性を重要視したいと考えています。」
このように長所と短所の2つを絡めると、話しやすくなりますよ。
この例文を参考に、あなたなりの文章を考えてみてください。
中学校で頑張ったこと
面接官の「中学校で頑張ったことは?」という質問の意図は、
「中学校で頑張ったこと=良い成績」を聞いているわけではありません。
部活動で良い戦績を残した、テストで良い点をとったなどではなく、
何をどのように頑張ったか、について具体的に答える必要があります。
面接官は、あなたが中学校で頑張った内容について聞くことで、あなたの人物像や思考を知りたいのです。
例文①
「私が中学校で頑張ってきたことは、部活動です。
私は野球部に所属しており、練習後は毎日夜遅くまで自主練習として素振りをしていました。
運動神経が良いほうではなかったですが、練習の甲斐あってレギュラーに定着することができ、県大会でベスト4の成績を納めることができました。」
この内容から読み取れることは、ただ良い結果を残したということではなく、
「向上心がある人」と思わせることができるのです。
目的のために何を頑張ったかについて、重点を置いて考えてみてください。
高校に入学したら何を頑張りたい?
これも高校面接ではよく聞かれる質問です。
この質問の答え方は、それぞれの工業高校で違います。
「あなたが入学を考えている工業高校の特色は何か」前もってリサーチし、内容を考える必要があります。
例えば部活動の野球に力を入れている工業高校の場合は、
「貴校では野球部に所属し、甲子園を目指すために日々努力したいと考えています。」などでアピールできれば良いですね。
しかし、あなたが志望している工業高校の特色が、入学前に分かる場合はいいですが、入学前に特色を把握することは、正直難しいですよね。
そんな方のために一般的な工業高校の特色を教えます。
一般的な工業高校の特色は、
●部活動が盛んであること
●専門的な知識が学べること
●資格取得に力を入れていること
●就職しやすいこと
これらの内容を踏まえて、「高校に入学したら何を頑張りたいか」について考えてみてください。
僕からも例文を出しておきますね。
例文①
「私は、専門的な知識を身に着け、社会に貢献できる人材になりたいと考えており、貴校では資格取得を頑張りたいと考えています。」
例文②
「私は、貴校のサッカー部に所属したいと考えており、部活動を頑張りたいと考えています。
リーダーシップを発揮して練習に取り組み、目標は3年生の選手権大会で全国大会に出場することです。」
例文を出しましたが、
高校の面接で聞かれなくとも、あなたが高校で何を頑張りたいかは重要なので試験前に考えておきましょう。
あなたの希望する学科について何か知っていることはある?
僕が工業高校の機械科の入学試験でこの質問を聞かれましたが、全く答えられず、怖い思いをした経験があります。
あなたは、自分が受ける学科についてちゃんと勉強しておいてください。
面接で答えられず一度沈黙になると、余計にパニックになって、頭がお花畑になってしまいますからね。
この質問に答えるには、少し勉強が必要です。
と言っても、最低限勉強しておくべき内容は、以下の3つだけで十分です。
僕が機械科出身なので機械科で例えますと、
1.機械科は、溶接や旋盤などのものづくりの基本を学ぶ学科であること
2.溶接や旋盤とは、何をするためのものか
3.機械科で取得できる主な資格はどんなものがあるか
上記の内容を、あなたが志望する学科に当てはめて考えてみてください。
面接官に「よく知っているな」と好印象を与えることができますよ。
将来の夢(職業)は何?
将来の職業は工業に関わることでまとめましょう。
いきなり突拍子もなく、
「私は将来パティシエとして働きたいです」
なんて言ったら、笑われます。
工業に関わることなら、どんな職業でもいいので、考えておきましょう。
例文を出しておきますね。
例文①
私は昔からプラモデルの組み立てをするのが好きで、貴校を卒業後は自動車の組立作業をしたいと考えています。
例文②
私は設計に興味があり、将来はエンジニアになりたいと考えているため、貴校で専門的な知識を学び、さらに大学で高いレベルの知識を身に着けたいと考えています。
このように長々と話しをするのではなく、端的に「私は将来こうしたい」という内容にしましょう。
面接官が興味を持ったことは、質問が必ずあるので、言葉のキャッチボールを意識して話すことをおすすめします。
工業高校の面接で重要なこと
工業高校の面接で一番重要なことは、
「質問に対して、元気よく明るくはっきりと答える」ことです。
面接官も人間です。
どれだけ、良いことが言えたとしても、根暗な性格な人を採用する気にはなりません。
実際に僕の経験上、工業高校には元気がある学生が多く、内気な性格の人は少ない傾向にあります。
内気な性格の人は、面接を前に緊張してしまうのも分かりますが、
「面接だけは明るく頑張ろう!」
と割り切って考えることが大切です。
まとめ
工業高校の面接では、無理に難しいことを言う必要はありません。
難しいことを言うと、評価が上がると勘違いしている人がいますが、これは大きな間違いです。
そもそも面接官は、中学生にそのようなことは一切期待していません。
中学生らしい、明るく元気ではっきりと質問に応答できることが大切なのです。
また、扉の開け閉めや、座っているときなどの姿勢も見られているので注意が必要です。
工業高校の試験は、ペーパーテストよりも面接がかなり重要視されます。
面接の練習は少なからず必要なので、友人や家族に協力してもらい、何回も練習して場慣れすることをおすすめします。
工業高校の面接を控えている学生は、これらの内容をぜひ参考にしてみてください。
僕は、あなたの工業高校合格を心から願っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。