社会人として働いていると、
「高卒が最終学歴であることにコンプレックスを感じてしまう…。」
「大学で専門的な分野を学びたい!」
という気持ちが湧き上がり、大学入学を検討する人も珍しくありません。
僕も現在高卒でサラリーマンとして働いていますが、社会人から大学入学を真剣に考えた時期がありました。
「大学を卒業して再就職して絶対キャリアアップしてやる!」
と本気で考えていましたね。
さて、誰もがその名を知る難関大学を受験するとなると、現役以上にハードルは高いものとなることは当然です。
しかし、難関大学でない限り社会人が大学に入るのは意外と簡単だという声もあるのです。
実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では大学入学を検討している社会人に向けて、社会人からの大学入学の事情や入学の方法についてお教えします。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
高卒社会人が大学入学したいと思うきっかけとは?
高卒で社会人として働いていると、さまざまな場面で最終学歴が高卒であることにコンプレックスを感じて
「大学へ行きたい!」
と思ってしまうことが多々あります。
では、具体的にどのような時に大学へ入学したいと思うのでしょうか。
少し見てみましょう。
大卒の学歴が羨ましくなった
高卒で社会人になった人の中には、家庭の事情で進学が難しかった人もいれば、自分自身が学生時代に大学進学を全く視野に入れていなかったという人もいるでしょう。
しかし実際に仕事をしてみると、同じ日に入社して同じ業務をこなしているはずなのに、大卒の社員の方が自分よりも得るお金が多い事を知り、大卒と高卒の格差を思い知るのです。
それだけではなく、飲み会でキャンパスライフの思い出を語られたり、上司から出身大学のことで褒められている大卒組をみて
「大学に行っておけばよかった…。」
という思いに駆られることもしばしばあります。
また、イケメンでない限り、女性から恋愛・結婚対象と思われるのも大卒組という現実を目の当たりにした時
「やはり大学に行くべきだった!」
という後悔が強まることでしょう。
社会人になった後でやりたい仕事が見つかった
実際に社会に出て仕事をしてみて、仕事に関する自分の向き不向きを感じることがあります。
「この仕事が自分に合わないのでは…。」
「ここは自分の居場所ではない…。」
と感じた時、大卒の資格があれば、転職できる職業の幅がうんと広がります。
あるいは、仕事をしてみたからこそ自分が真に興味を持てる分野を発見できたりするものです。
会社に勤めてみて初めて、自分が教育の分野に興味があることに気がついたり、人を助けたいと思ったり、環境問題に関心がでてきたり、本当にやりたいことが見つかる人は実に少なくありません。
このように新たな自分を発見した時、このまま今の会社に所属して自分に与えられた仕事を続けることと、新しく自分のやりたいことを天秤にかけて、やりたいことへの気持ちが勝ったのであれば、潔く仕事を辞める決意ができるでしょう。
見つけたやりたいことを実現するためには大学で学ぶ必要があるかもしれません。
その場合には、社会人からの大学入学を検討せざるを得なくなります。
キャリアアップには大卒の資格が必要になった
現在の仕事をもっと突き詰めて極めるために、
「大学で学びたい!」
という意欲を持つ人もいます。
単純に大卒の資格の有無が昇格に影響がある会社もありますし、会社のために経営を学びたいと考える人もいるでしょう。
現在の職場にこだわらず、今の職種で更に高いステージで活躍していきたいという思いから一度会社を辞めて、大学で専門知識を学ぶところからやり直した方が長い目で見たときにキャリアアップにつながる場合もあります。
仕事は巡り合わせでもあるため、大学に進学して、卒業したタイミングで自分の希望に合う求人と出会えるかは定かではありませんが、人生1度きりなわけですから、自分を信じてチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。
高卒社会人が大学へ入るのって意外と簡単!?
あなたの周りを見てみても、高校卒業して社会人となった後に会社を辞めて大学に入り直すという人は少ないのではないでしょうか?
ですから、一見高卒の社会人が大学に入るのは茨の道のような気がしてしまいます。
しかし一方で、現役で大学受験をするよりも社会人が大学に入学する方が簡単だという意見もあります。
実際のところはどうなのでしょうか。
実は、社会人の大学入学の際、社会人を対象とした特別枠を設けている大学もあります。
社会人枠で受験する場合、一般の入試よりも受験科目が少なくて済みますから、仕事をしながら受験勉強しなくてはいけない社会人にとってはありがたいですよね。
社会人からの大学入試で重視されるのは、学力よりもその人の人間性であったり、学ぶ意欲を考慮される事が多い傾向にあります。
ですから、学力に自信のない人や現役を離れてだいぶ時間が経ち、勉強の仕方を忘れてしまって現役高校生と一緒に戦える自信がないという人でも、合格への道は遠くはないのです。
仕事を辞めて大学に通い直すのはもちろんのこと、大学によっては今の仕事を続けながら通学することが可能なケースもおおいにありますから、社会人の大学進学の壁はそう高くはないと言えるでしょう。
ただし、社会人入試の場合には年齢制限があったり、勤続○年以上といった制限が設けられていることが多いので、受験したい大学の社会人入試の条件を調べておく必要があります。
高卒の社会人から大学へ入る方法
社会人が大学に入る道は茨の道ではないとは言え、高校生の頃のように進路指導をしてもらえるわけでもなく、自分で大学に入るまでの道のりを築き上げなくてはいけません。
社会人が大学に入るにはまず、何をしたら良いのでしょうか。
一般入試の受付はだいたい11月前後に始まることがほとんどです。
しかし、AO入試や、社会人入試は一般入試の受付が始まるよりも早く募集を開始します。
だいたい夏頃には社会人入試の受付がはじまるので、上半期のうちに大学入試に向けて行動を起こさなくてはいけません。
尚、必要書類を揃えて願書の提出をするのは自分一人でこなさなくてはいけません。
入試に関する時期や募集要項、手続き等は、各大学により違いがあります。
各大学のホームページに必ず記載がありますので、その流れにしたがって手配が必要です。
合格を確実なものとするには、やはり準備が欠かせませんね。
準備に要する期間ですが、候補とする大学がどのような受験科目を実施するのかを確認して、最低でも1年くらい前には対策を始めたいところです。
大学へ入学後に学校のカリキュラムや雰囲気に馴染めるのかといったところも確認が必要ですから、一度候補としてあがっている大学の見学に足を運んでみるのも良いですね。
続いて、社会人の大学入学では大きく分けて4つのパターンで学ぶことができます。
それぞれの通い方の特徴をご紹介しますね。
昼間開講の大学
一般的に大学での勉強と言ったら、昼間開講の大学を思い浮かべる人が多いでしょう。
ただし、平日の日中は講義を聞かなくてはいけないので、普通の会社員が仕事を続けながら通い続けることは容易ではありません。
勤務時間が夜からの出勤であったり、大学進学のために完全に仕事を辞めてしまえるのであれば昼間開講の大学はお勧めです。
夜間開講の大学
日中は社会人として仕事をして、夜は大学で学ぶ人はたくさんいます。
夜間開講の大学のメリットとしては、仕事を辞めずに通えるので、収入が減ることはありません。
また、昼間開講の大学よりも学費が安いところがほとんどで、夜間開講の大学の大きなメリットと言えます。
仕事のスキルアップを目指す人にとっては、目標を実現しやすい方法ではないでしょうか。
ただし、いくら夜間とはいえ講義の時間が決まっているので、日中の仕事で残業が多い職種の人や、勤めている会社の勤務形態が不規則な人は通いにくいという面もあります。
昼夜開講の大学
仕事を続けながら大学に通いたい人の中でも、仕事の時間が不規則な人にお勧めなのが、昼夜開講大学です。
大学側の講義が日によって昼夜のどちらかに受講出来るようになっているので、仕事のスケジュールを大学の講義に合わせて組むことで、単位が取得しやすくなります。
ただし、昼夜開講の大学の数自体が多いわけではないので、かならずしも希望する講義を受けられるわけではないことも覚えておきましょう。
通信制の大学
仕事が忙しく、頻繁に通学することが難しい場合には、通信制の大学という選択肢もあります。
自宅に届くテキストを使って自分のペースで学習を進めることができるので、社会人や子育て中の人にもお勧めです。
通信制の大学では、月に数回スクーリングといった出校日があるところが多く、月に1、2度大学に顔を出す程度なら仕事との両立も難しくはないでしょう。
ですが自分で学習を進める分、根気や意志の強さを要します。
中途半端な気持ちでは挫折してしまうこともあるので注意が必要です。
高卒社会人から大学へ行くメリットとデメリット
ここで今一度、高卒社会人が大学に行くメリットとデメリットを考えてみましょう。
大学へ行って、ただ「大卒」という学歴が欲しいという考えでは、お金と時間を無駄に使ってしまうというリスクがあります。
高卒社会人からの大学入学は、大学入学前に卒業後の将来のキャリアを十分に考えておく必要があるのです。
では、メリットとデメリットそれぞれ見ていきましょう。
高卒の社会人が大学に行くメリット
・試験科目が少なくて済む
先ほどもお伝えしたように、社会人経験のある人が大学入試を受けるときには、社会人枠で受験することが可能です。
一般入試では学力を競い合って合否が決まりますが、社会人枠の受験では面接や小論文が重要視されるので、一般入試を目指す受験戦争のように過酷なプレッシャーを感じずに試験に臨むことができます。
・学費を自分で用意出来る
高校を卒業した後にそのまま大学に進学する場合、学費は親に払ってもらうか、奨学金制度を利用するのが一般的です。
家計に余裕があるのであれば問題はないでしょうが、親に金銭的な負担をかけてしまったり、奨学金を利用するにしても返済の義務のない給付型を受けられるのはごく一部の生徒に限られています。
つまり現役高校生から大学進学をする大多数は、貸与型の中でも利息のつくタイプの奨学金を利用せざるを得なくなります。
しかし、社会人として働いているのであれば、大学入学に向けて自分で学費を用意することも可能でしょう。
さらに、仕事を続けながら大学に通うことができるのであれば、贅沢はできないにしても安定的な生活を送りながら大学に通うことも可能なのです。
高卒の社会人が大学に行くデメリット
・現役合格で大学に入った人とノリが合わない
高校卒業してすぐ大学生になった人たちは、おそらく人生で1番弾ける時期が大学時代ではないでしょうか。
受験という戦いを勝ち抜いたストレスを一気に発散させるかのように、思い思いに髪の毛を染めたり、メイクをしたり、ファッションに身を包んで遊びを満喫しています。
仮に20代前半であっても、1度社会人としての経験を積んでいれば、大学生になってもそこまで弾けたノリでやっていくことはできないでしょう。
まして20代後半や、30代以上で大学に入学したら、若者のノリについていけなくなってしまいます。
・大学卒業の年齢が遅くなり、再就職で不利になることもある
高卒社会人が大学に入学する目的の大半は、仕事での活躍の幅を広げる目的であったり、スキルアップのためのはずです。
大学で専門知識を身に付け資格も取得することで再就職に有利な場合もありますが、社会人経験を経た分、大学を卒業する年齢が人よりも遅くなります。
そのことがかえって再就職の足かせとなる場合もあります。
やはり、企業が新卒者を採用するときには若く優秀な人材を求めていますから、知識や技術、資格を取得できても希望する就職先とのマッチング次第ではうまくいかないこともあります。
このように高卒社会人の大学入学にはメリットも多くありますが、デメリットもあります。
それぞれの面を考慮した上で行動に移すことで、後悔のない選択ができるのではないでしょうか。
最後までお読み頂きありがとうございました。