高卒が大卒からバカにされる理由の代表格として、低収入であることや、肉体労働などの仕事内容の他に、「視野の狭さ」について突かれることがあります。
たしかに、高卒で社会人になって日々生活をしていると、大卒の人と比べて自分は視野が狭いなと感じることが多々あります。
その場面は、同僚の大卒の人との会話であったり、大卒の彼女の発言であったり、広い視野を持って将来を考えているなと考えされられ、自分はまだまだ未熟者だと考えさせられます。
ではなぜ、高卒は視野が狭くなってしまうのでしょうか。
この記事では、僕が高卒で社会人になって感じた「高卒が視野が狭くなる理由」や「視野を広げるためにできること」についてお話します。
視野が狭いままでいると、日々少しずつ損を積み重ねていってしまうリスクや、将来大失敗をしてしまう可能性もありますので、視野を広げることはとても大事なことなのです。
僕と同じ高卒で社会人の方は、特に参考にしてみてほしいと思います。
高卒だと視野が狭くなる理由とは?
僕が社会人になって、職場の人や他部署の人、社外の人など、たくさんの人と話す機会がありますが、
「この人と話していると楽しい!」
「この人の事をもっと知りたい!」
と思える魅力的な人は、視野が広く、ものの考え方が洗練されているように思います。
政治の話であったり、多様な趣味の話、常識やマナーなど、本当にたくさんのことを知っていて、自分が知らないことには全て興味が湧く様な人だと感じました。
僕の経験上ですが、このように視野が広い人は大卒の人の方が多く、高卒は少ない傾向にあります。
では、なぜ高卒だと視野が狭くなってしまうのでしょうか。
僕自身が疑問に感じたので、「高卒が視野が狭くなる理由」について考えてみました。
高卒だと出会える人に偏りがある
進学する高校を決めるに当たって重要視するのは、通いやすさと学力だと思います。
おそらく多くの人は、自分が住んでいる都道府県の中で、自分の学力に見合う高校を受験しますよね。
となると、自分と同じような学力を持った、違う地域の人たちも集まってくる高校で学ぶこととなります。
高校となると、学力でふるいにかけられるので、自ずと似たような価値観や思考を持つ人たちの中で過ごすこととなります。
高校では、たくさんの出来事の中で学べることはたくさんありますが、やはり大学へ行かないとなると、出会える人の数やタイプが限られてしまい、視野を広げにくいのです。
高卒は難しいことにチャレンジする機会が少なかった
ハードな受験勉強の経験も、視野を広げるには大いに役に立つ経験となります。
高校受験のために時間を費やして努力をしてきた人も多いと思いますが、大学受験では、それよりもはるかに難しい内容の試験に挑まなくてはいけません。
また、高校受験をする15歳ごろと比べても、大学受験をする18歳ごろの方が、受験に対する自分の考え方も大人になっていると思います。
大学受験では、志望校を決める際は自分自身としっかりと向き合って、より明確に将来のビジョンを描かなくてはいけません。
明るい将来のために、情報収集をして自分と向き合い、大学受験という難しいことにチャレンジすること自体が視野を広げることにつながっているのです。
高卒ではその経験ができなかったことで、視野が狭く、目の前のことだけに集中してしまう傾向にあるのです。
高卒だと将来のプランに幅が広がらない
高校を卒業して、社会人として一般的な教養を身につけたとしても、選べる職業は大卒に比べると限りがあります。
転職サイトを見ていても「高専卒以上や大卒以上」と書かれている求人は、魅力的な仕事内容と待遇であることが多いですが、「高卒以上や学歴不問」と書かれている求人は、単純作業や肉体労働が大半になります。
つまり選択肢の中に、自分の興味のある職業があるとも限りませんし、自分の適性に合った職業があるとも限らないということです。
高卒の人は実際に仕事をしてみて、特に不満もなく長く続けることができれば良いのですが、
「やっぱりこの仕事は自分には合わないかもしれない…。」と思ったとき、やはり選択できる職業の幅が少ないので、必然的に狭い視野の中で新しい仕事を見つけていかなければならなくなるのです。
また、高卒の人の場合、そもそも大学卒以上の人がどのような仕事をしているのか分からないという人も多いと思います。
会社において、大学卒以上の人はマーケティングに携わったり、研究・開発といった上流工程を担いますので、必然的に社会の動向などには敏感になり、視野が広がりやすくなります。
反対に、単純作業やルーチンワークをしている高卒の人たちは、目の前の仕事で精いっぱいになってしまいますので、視野を広げるチャンスが少なくなってしまうのです。
大卒が高卒と比べて視野が広くなる理由
僕と同じ職場の大卒の人は、仕事はもちろん出来て素晴らしい人ですが、プライベートまで充実していて、高卒の僕とは全く違うなと考えさせられることが多いです。
そのような人はやはり、視野が広がりやすい環境があったり、考え方があるのだと思います。
ここでは、「なぜ大卒は高卒と比べて視野が広くなるのか」について考えてみました。
大学では様々な価値観を持った人と出会える
大学では、日本全国から志しの高い学生が集まってきます。
北海道から沖縄まで、中には外国から来られている方など、実にたくさんの人が在籍しています。
ですから、自分の住んでいる地域以外の話や文化の違いに刺激を受けることも少なくありません。
また、大学の中にはたくさんの学部がありますから、趣味や嗜好、得意分野が違う個性豊かな人とも知り合うことができます。
このように様々な価値観を持った人たくさん出会えることで、自分の知らない知識を教えてもらったり、サークル活動を通して交流を深めながら、自然と視野が広がっていくのです。
ある程度大人になってからの学びは質が高い
ご存知の通り、日本では大学に入学出来るのは18歳からです。
18歳ともなると、肉体的にも精神的にも大人と同等と言っても過言ではなく、自分の考えのもとに行動をとれるようになります。
そんな時期からの学びは、高校生の頃に比べると、かなり質の高いものとなるでしょう。
大学の授業では、より深く学問を突き詰めていくことはもちろんのこと、目的を持って自分で先行した学問を学ぶことができます。
小・中・高校と、有無を言わさず学ぶ事を義務付けられた国語や数学などに取り組むのとは、学ぶモチベーションも大きく違ってくるでしょう。
自分の為に学んでいることが意識できるので、吸収力もアップします。
このように深く専門的なことを学んでいくことで視野が広がり、社会人になったときに大いに役に立つのです。
高卒は話がつまらないと思われることもある
視野が広い人と話をしていると、自分では気がつかなかった視点から話をしてくれるので、刺激的で楽しく感じます。
「もっとこの人の話を聞いてみたい!」と興味深く思うでしょう。
反対に、視野が狭い人と話をしていると、話題に意外性がなく、話がつまらないと思ってしまいますよね。
これは「大卒と高卒の会話」でも同じことが言えるのです。
大卒の人は、大学在学中に様々な経験をしている人が多いため、高卒の人の話をつまらないと感じてしまうことが多くあるようです。
また、高卒の人の場合、学歴が高く教養のある人と話をするときは、政治の話や社会的な話など難しい話にはついていけずに、苦労してしまうでしょう。
難しい会話が苦手な人は、以下のことに気をつけるだけで、視野が狭い人、話がつまらない人と思われにくくなるので参考にしてみてくださいね。
上手に相槌を打つ
自分の知らない世界の話をされたときには、知ったかぶりをして話を聞いてはいけません。
会話のペースを相手に委ねましょう。
「そうなんですね!」「そんなことがあるんですか?」「それからどうなるんですか?」
といった相槌のバリエーションを増やし上手に使うと、知らない話を引き出すことができるので、相手に気持ちよく話してもらうことができます。
自分には難しすぎる話でついていけないからといって、無理に話を変えるのは失礼にあたりますので、社会人として相槌をマスターしておきましょう。
勉強するつもりで話を聞く
自分の知らない話をされた時は、知識を増やせるチャンスです。
わからない話こそ、興味や関心を持って聞きましょう。
話に関心を持っているかどうかは、態度で相手にすぐに伝わります。
それだけでも、相手からの好感度は上がります。
聞き上手になることができれば、面白い話を提供出来なかったとしても、「話が面白くない人」と思われる事はありません。
このように自分の知識にない話こそしっかり聞いて、知識を増して視野を広げましょう。
視野が狭いとどんなデメリットがある?
ここまで高卒は視野が狭くなりやすいということをご説明しましたが、高卒の人の中には、
「視野が狭くても別にいいじゃん!」
と思っている人も多いと思います。
与えられた仕事をきちんとこなして、常識のある行動さえ取れば誰にも迷惑かからないのでは?と思うかもしれません。
もちろんこの考えは間違っていませんが、視野が狭いことによってさまざまなデメリットが生まれてくることがあるのです。
ここでは、「視野が狭いとどんなデメリットがあるのか」についてご紹介していきますね。
間違った選択をしやすい
視野が狭いということは、人生の中で何かを選択しなくてはいけないときに、適切な判断をできない可能性があります。
視野を広く持っていなかったことで、目先の幸せを追求してしまい、長い目で見たときに成功する方を選べず後悔してしまうことがあるのです。
人生は、小さな選択の積み重ねによって道が決まってきますから、視野が狭いことに気づけないままで進んでしまうと、いくつもの選択を失敗して最終的には大きく道がそれてしまうこともあります。
視野が広い人は、何かを選択するときにあらゆる可能性を考えて、最も良い選択を導き出します。
一方、視野が狭い人は、本人としてはじっくりと考えたつもりでも、先を見通す力が足りない為に、良い選択と思ったことが最善ではなかったりするのです。
損をしやすい
視野が狭いと思われることは時に、世間知らずな人と誤解されてしまうこともあります。
自分が情報を見誤るだけでなく、人から見下されることもあるでしょう。
その結果、たいして特でもない商品をセールスされてしまったり、人から騙されてしまうこともあります。
ずる賢いセールスマンの営業トークを鵜呑みにして契約をしたものの、後から考えたら損をしたのでは?と思うことが人生の中で度々起こるかもしれません。
また、相手が先を見通して良かれと思ってしてくれたことに気がつかずに、邪魔をされたと勘違いをして腹を立てたり、言い争いになったり、視野が狭いと人間関係のトラブルを招きやすくなります。
結果的に損をすることが多くなるでしょう。
高卒が視野を広げるためにはどうしたらいい?
これまで視野を広げる重要性についてお話してきましたが、では高卒が視野を広げるためにはどうすればよいのでしょうか。
ここでは、視野を広げるための解決策を考えてみました。
新しいことにどんどんチャレンジする
視野が狭いということは、知らない世界が多いということです。
大学に通っていた人のように視野を広げたいと考えて、わざわざ大学へ行く必要はありません。
社会人生活のなかで、新しい経験をたくさん積むことで、大学を卒業した人と同じくらいの視野の広さ、あるいはそれ以上の視野の広さまで達することは十分に可能です。
「やってみたい!」と思うことがあったら、勇気を出してどんどんチャレンジしてみましょう。
自分では苦手だと思っていたことが、意外と自分に向いていたり、新たな発見がたくさんあるはずです。
たくさんの経験から新たな発見をしていけば、どんどん視野は広がり、自分の可能性も広がっていくことでしょう。
交友関係を広げる
さらに視野を広げようと思ったら、たくさんの人と知り合い、知り合った人から多くの知識を吸収することが1番です。
視野を広げようとたくさんの本やネットから情報を得ることも大切ですが、実際に自分とは違う価値観を持った人、自分とは違う生き方をしてきた人と仲良くなる方が、はるかに視野を広げられるでしょう。
とは言え、やみくもにたくさんの友人を作るだけでは意味がありません。
知り合った人から、何か1つを必ず吸収するつもりで、1人1人と真摯に向き合いましょう。
そのような姿勢で交友関係を広げていけば、自分にはなかった価値観を吸収して、いつの間にか広い視野で物事を考えられるようになっているはずです。
まとめ
ここまで、高卒は視野が狭いと言われる理由やその対策法についていくつかご紹介してきましたが、視野は狭いより広い方が絶対に良いことは断言できます。
また、高卒の社会人からでも視野を広げることは十分に可能です。
新しいことにどんどん挑戦して、交友関係を広げていけば、大人になってからでも視野は広がるのです。
視野が広い人になりたいと思い立ったら、物事をポジティブに考えて、いつもよりアクティブに行動してみてくださいね。
最後までお読み頂きありがとうございました。