工業高校に入学して、卒業までの3年間はあっと言う間に経過します。
卒業を間近にして進路の分岐点に立たされた時、
「ああしておけばよかった…。」
「こうしたほうがよかった…。」
など、後になって後悔してしまうことがたくさん出てくるのです。
おそらく今学生である人が聞いても「そんなに深刻なことではない」と判断して対策をしないかもしれません。
しかし、卒業後を充実したものにできるかどうか、大人になって懐かしい良い思い出として話せるかどうかは高校生活にかかっているのです。
この記事では「工業高校の学校生活でしておけば良かったと後悔していること」について、工業高校出身の僕が実際に後悔していることをお話します。
工業高校に興味がある方や、現役で学生の方は後悔しないためにもぜひ参考にしてみてくださいね。
一年生のうちから勉強して成績を上げるべきだった
一番後悔するのはやはり成績の部分です。
工業高校は勉強のレベルが高くないので、普通に勉強ができる人は手を抜いてしまう傾向にあります。
特にテストの点数は追試や補習にならなければいいと考えて、順位が真ん中あたりで停滞するようになっていると、あとで後悔する黄色信号が点滅しています。
学校生活では特に問題はないでしょうが、3年次に進路を決める際、成績によって希望できる進路が決まってしまうため、自分の目標通りのことができないという事態に陥ります。
工業高校は成績順に良い企業に応募できるという暗黙のルールがあるので、就職を狙っている人は特に成績を上位にしておく事を忘れないようにしましょう。
進学を希望している場合も同様で、志望校と成績が伴わなければ却下されてしまいます。
工業高校では成績をすぐアップできる
「成績アップなんて簡単にできるはず無い!」
と思うかもしれませんが、実は簡単に成績アップできるのが工業高校の良い所です。
まず普通教科である5教科は、普通校よりもレベルが低いので、基礎さえわかってしまえば後は平均点以上を取ることは簡単です。
基礎を理解するためには先生に質問をしたり、分かる人に教えてもらうというのが最善です。
塾に行っても進学校向けの授業でついて行けないのでやめておきましょう。
普通科や進学校では学年が上がれば当然教科ごとの難易度も上がりますが、工業高校は一気にレベルが上がることはなく、同じようなレベルの範囲を繰り返し授業するのです。
そのため、1年生の時つまずいた所でも3年になって取り返すことは可能です。
次に専門教科です。
専門教科のテスト傾向は、学科の先輩に聞くのが一番です。
どんな問題が出るのか、どんな傾向なのか分かれば対策も立てやすくなります。
また、テスト後に先輩から問題用紙を見せてもらい、来年の対策を立てることもできるという裏技もあります。
専門教科の場合、出題範囲がある程度固定されているので、来年になっても同じような問題が出題されることが多いのです。
恋愛に積極的になるべきだった
意外と後悔してしまうのが、恋愛問題です。
工業高校の3年間、彼女ができないまま卒業という人も大勢います。
工業高校には女子が少ないからと言い訳してみても、彼女ができている人も現実にいるので虚しいばかりです。
そんな時、「もっと積極的に女子と話しておけばよかった!」と後悔するのです。
工業高校では実習などで女子と普通に話すことが多いので、友達になるチャンスはいくらでもあります。
しかしそこから恋人になるには一歩踏み出さないといけないのです。
学校行事で積極的にアピールしたり、実習の合間二人きりになったらアタックしてみたりなど、結構チャンスは転がっているものですよ。
他校の生徒と恋愛関係になれる?
部活動をしていれば、大会などで他校の生徒と知り合うことができますし、男女で同じ会場を使用する競技であれば直接女子と知り合うこともできるでしょう。
部活動をしていなくても、同じエリアで生活していれば地域のイベントなどで知り合うことができますし、文化祭や体育祭のような学校行事で知り合うことも可能です。
他校の生徒とは無縁と考えている人も行動あるのみです。
彼女がほしいなら出会いにつながることは確実に行っていきましょう。
また、連絡先を交換したり、友人経由で紹介してもらったり、自分ができる範囲で協力を求めてみることも間違いではありません。
高校生で「彼女がほしい!」と思うことは決して間違ったことではないからです。
部活にもっと真面目に取り組めば良かった
部活動をやっている人はこの気持ちを強く感じることでしょう。
1年・2年のときは3年生が悔しがっていたり、喜んでいる姿をなんとなく見ていたり、一緒に感動したりすることもあったでしょう。
しかしどこか他人事のような気持ちになっていたと思います。
しかし自分が3年生になって同じ立場に立つとその光景は全く違っていて、「もっと練習すればよかった」「時間を有効に使えばよかった」と考えてしまうのです。
練習をしっかりやっていた人もなぜかそうやって考えてしまうので、対策のしようも無いのかもしれませんが、今現在、自分が部活動に対して不真面目さを感じるのであればこれから真面目になっても遅くはありません。
真面目にやった分結果になりますし、もし目標に到達できなくてもその成果は自己評価として現れます。
卒業後の進路でその部活動の延長として、その部がある企業や学校へ行きたいと希望すれば、先生もきっと協力してくれるでしょう。
不真面目に取り組んでいた場合、本気だとは思われず却下されてしまうでしょう。
そんな時やはり「もっと真面目にやっておけばよかった」と後悔してしまいます。
悔いを残さないように今やるべきことをしっかりやって、成果をのこしましょう。
部活動は入ったほうがいい?
学校によっては強制的に何らかの部活に入る必要があったりしますが、最近では自由入部になっているので、入部しないという選択肢もあります。
しかし、学生にとって「部活動」というのは将来的に自分をアピールするためのポイントになります。
高校3年間真面目に打ち込んできたものがあるというのは、現代の日本の就職活動でも重要視されるポイントです。
また、部活動で自分の隠された才能に気付かされることもあり、可能性を広げるチャンスでもあるので気になる部活があれば入部することをおすすめします。
専門分野に真面目に向き合えば良かった
中学からなんとなく工業高校に進学した人や、自分の成績では工業高校にしか行けなかったという人は専門分野にも興味がなく、適当に実習をこなしてテストを受けていることでしょう。
その分野に対して真面目に向き合わず、ただ授業で行うから受動的にやっていた場合、高校卒業後の進路も特にやりたいことを見つけられずに「なんとなく」で選んでしまうのです。
自分の意思とは外れて入学したとはいえ、工業高校の専門分野は大学レベルであることがほとんどで、普通科や進学校ではまず体験することのできない実習と授業を体験できるという特別感を理解しましょう。
特に実習は、講師から指導されながら本格的な道具や機械を使えるので、他の高校ではまずできないのです。
専門分野に向き合うメリット
工業高校で専門分野について学べることは、普通の人よりも近道ができるというメリットになります。
普通科高校の人が工学に興味を持っても、まずは高校を卒業してそこから専門学校に行ったり大学に行く必要があります。
しかし工業高校ではその高校3年間を使って基礎知識を得ることができるのです。
基礎知識のある状態では就職に有利となります。
学校側が「この生徒はこの専門分野に特化しているのであなたの会社で活躍してくれるはずです」と推薦することができ、企業側も求人を出してくれることにもつながります。
また、専門分野の基礎知識を生かしてその分野の大学に進めば、普通科などから入った生徒よりもリードして授業を受けられ、成績にも反映されるのです。
以上が僕が工業高校を卒業して後悔していることになります。
在学中に、後で後悔するであろうポイントを抑えることはかなり困難です。
しかし、これらの事は一般的に後悔する可能性があるので、今のうちに後悔しないための努力をぜひしてほしいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。